本が読めない女

どんなに辛いことがあっても
どんなにヒドイ目にあっても
本の中の主人公は必ず幸せになる

どんなに喧嘩しても
どんなに遠くはなれようとも
最後には愛する人の傍にいることができる

大好きな本がある日から一冊も読めなくなった
決して裕福でないから、一生懸命貯めたお金で買い揃えている私の大切な本達なのに

自分は主人公になれないから
自分は物語でいつのまにか消える役だから

読む人にも忘れられるような登場人物だから
あらすじなんかに書かれるような役じゃないから…

本を開けても、そこに私は重ならない…