〜幸せの雫・第4章〜 蒼鷹†光

僕は幸せの雫を手に入れたい
でもそのためには光の中へと行かなくてはいけない
それに対しての恐怖、不安が体の中を埋め尽くしている
でも、見てみたい、手にしてみたい・・・
そんな気持ちが、希望が体の中から生まれてくる・・・

僕は決意し、ついに光の世界へと踏み出した・・・
すごく怖かった・・・けれども・・・悪くなかった・・・
明るい空気の光の世界
少しだけだが「あの人」連れられてきたことのある光の世界

こんな世界があったんだ
いや、あるんだ。心地よい、明るい世界が・・・

僕はそんな第一歩を踏み出し、幸せの雫を探した・・・
けれどもそう簡単に見つかるはずがなかった・・・
色んな人から闇の住人がいると罵られた
不幸がうつると石を投げられた
肉体的に傷ついていった・・・
また、探すだけでも苦労した
歩き回り、辺りを隅々まで見渡し、神経を集中する
精神的にも傷ついていった・・・

人目に付かないところで休んでいるときに、ふと思った・・・
「あの人」は僕をこの世界に連れて行ってくれた
そのときは傷つくことなんてなかった・・・
「あの人」はいっしょに幸せになろうと言ってくれていた
いっしょに楽しみ、いっしょに笑おうと・・・

ある人・・・愛しいあの人は・・・僕を守っていてくれたのか?
僕へ向かうはずの石を
幸せを探す苦労を
「あの人」が一人傷を負って
苦労をしていたのか?
その上、僕の話まで聞いてくれていた・・・

愛しいあの人は・・・一人で・・・

僕は・・・僕は・・・取り返しのつかないことをしてしまったのではないか?