〜幸せの雫・第7章〜 蒼鷹†光

僕はしばらく、雨の中で立ち尽くしていた
何を考えていたのか、何をしていたのかと聞かれても
自分ではほとんど覚えてない。
ただ、立ち尽くしていた
しばらくして、また彼女を探し始めた

彼女はもう僕を求めてない。じゃあなぜ彼女を探す?
少しの疑念が生まれた
けど答えは考えることも無く一片の言葉で出てきた

「恋」

人間の中で一番不思議な言葉、一番不思議な感情
そして、一番つらい感情でもあり

そして

一番幸せな感情でもある

僕は彼女を求めた

僕は心の中で彼女に言いたい言葉を繰り返し叫んだ・・・

あの時の「感情」が無くなった僕ではない
あの時の「言葉」を失った僕ではない

力はまだないかもしれない
けれども、けれども彼女を守れる自信はある
彼女の「闇」を一緒に背負うこともできる

あの時の「死」を求めた僕はもういない
あの時の「闇」を求めた僕はもういない

もぉ大丈夫だから、僕は大丈夫だから
生きる意味が無いから落ち込むことはない
生きる意味は自分で探すものだとわかったから

僕を支えようと、光を見せてくれようと
傷ついてまで必死に僕を連れてってくれた「愛しい人」
今度は一人じゃない、一緒に行こうよ
一人で苦しむこともない、そのときは僕がいるさ

もう僕の中の「闇」は消えたさ
あなたは背負わなくていいさ
だって、僕は本当に大事なものを見つけたのだから
今度は愛しいあなたの「闇」を
愛しいあなたが負った傷を
僕が一緒に背負い、癒す番だよ

今度は一緒に歩める、歩もうよ
一緒に「幸せの雫」を探そうよ

僕は必死に彼女を求める…
まるで彼女の悲しみが写ってるかのような雨の中
僕は彼女を傷つけた後悔と
彼女への純粋な「恋」の気持ちを抱きながら

僕は彼女を求め、探す・・・